しとしとと雨が降り止まぬこの季節になると、もう毎日毎日なにはなくとも梅仕事をしている今井家です。
毎年、梅は近所の農家さんから買っています。
「梅、熟れたの採れたから今日取りに来て!」と電話があると、今年の梅仕事のスタートです。
完全無農薬の梅は1日でも経つとすぐ傷んでくるので、時間との勝負。
まずは若い梅で梅酒を作り、黄色くなると梅干しに取りかかり、赤味がさして完熟して今にもはじけそうな梅は梅ピュレに。
毎年、色んな種類の梅の保存食を作るのですが、結局すぐはけてしまうのがこの3品。
その中でも、特に大人気なのが梅ピュレです。
梅ジャムを初めて作った時に、裏ごしでザルやキッチンがべたべたになり、その上、粘度の調整がうまくいかなかった失敗から、梅ピュレのレシピは生まれました。
私自身も、作りやすくとっても美味しいので、この時期は週に2回は作っています。
フルーティな味わい、甘く芳醇な香り、梅の果実としての役割を実感出来ます。
※取り除いた種からエキスが出るのでポットなどに入れておき、水を注ぎ混ぜると即席梅ジュースに。
※お醤油や味噌に漬けて、簡易調味料にしても。
梅ピュレを、お水やソーダ水で割って梅ジュースが出来ます。
例えるならピーチネクターのような…とろりとして香り高く濃厚なのです!
我が家では梅仕事のワークショップを行っていて、このピュレジュースをお出しすると、「おいしい!なんですか、これ!」と驚かれます。
パンやヨーグルト、チーズにジャムのように添えても。
あとは色んな調味料にお砂糖の代わりに使っても面白いですよ!
ドレッシングやタレにもおすすめです。
その場合は少量から試してみて下さいね。
これだけは絶対市販で売っていないので、ぜひ手作りして味わっていただきたいです。
本当は商品化したいくらい…いつか叶うと良いなあ…。
2014年6月30日
photo by 今井 裕治
神戸市生まれ。世田谷区内で料理教室「nanamidori」を主宰。歳時記を大切にしたおもてなし、旬の味覚、ナチュラルな素材を使い簡単で彩りを意識したお料理を日々研究。自宅でギャザリングパーティを行い、色んな人と美味しい食べ物、時間を共有するのが週末の楽しみ。