「小さきものは、皆うつくし。」
枕草子の中で清少納言が小さい子や浮き草やおひな様の調度品を「かわいい〜」というところで書いている表現です。
日本人は小さくてキュートなものを昔から「Kawaii!」といっていたのですね〜!
時代が変わっても人の感覚は変わらないところがあるのが面白いです。
そんな小さきものが大好きな日本人の皆様!
「豆本」ごぞんじ?
「なんだそれ?」ですと?
では、わたくしの作品作り人生に於いて大切な要素でもある「豆本」についてご案内致しましょう。
豆本とは色々な定義があるようですが、コレクター且つ制作者のわたくしとしましては、手のひらに乗る大きさ迄は豆本としようかなと考えてます。
豆本は昔々は宗教書などをこっそり持ち歩く場合にも有効で、異教徒だとバレてはまずい時や旅で荷物が重いときなどにも重宝していた実用書だったという話も聞いています。
そして、豆本は集めるたのしみのみならず、作るたのしみもあります。
前回のコラムで写真に写っていた「タロットカードセット」も実は豆本。
付属の小さな小さなタロットカードなんかは雑貨好きには魅力的です。
そして、作る方は豆本キットを使ってみたり、ちゃんと製本したり、折り紙で折ったり、A4の紙に切り込みを入れて簡単に作れる豆本もあったり。
例えばわたくしの作る豆本はジオラマ風が多いですし、オブジェ的につくる方もいるし、本当に千差万別色々です。
飾って集めて作って楽しいところはATCにも似ていますね。
最近では豆ノートにポストカードを挟んでポストカード立てにしたり、沢山あるIDのパスワードを書き込んで持ち歩くのに使ったり、集めた古い切手を貼ってコレクションして貼ってみたり、落款の試し捺しに使ってみたり、エクスリブリスの収集帖に使ってみたり、と用途も多岐に渡っています。
わたくしが注目すると雑貨屋目線なので、ちょっと使い方例が偏っていますが…。
もちろん小さいペンとまめノートで普通に日々を綴ったあなたの詩集を書き留めることも出来ますね?!
会議でメモ用にまめノートを出してメモし始めた日には人気者になる!
又は皆が会議に集中できなくなる事請け合いです!
休み時間には豆本を熟読してみたりすれば、誰かが見つけて声をかけてくれるかも!
コミュニケーションツールにもなるから友情が生まれたりして。
さあ、あなたも未だ踏み入れていない豆本のディープな世界へどうぞ。
そして、もっと豆本を知りたくなったら、シェールにて今月豆本展を行っていますので、どんなものなのか御覧頂けたら参考になると思います。
小さくて可愛くてページを開けば面白くて、持ち歩きが簡単な豆本。
ちょっと興味がわきませんか?
2014年7月1日