(文:O編集部員)
2015年1月1日、午前9時、二子玉川に降り立つ。
シーン……
静かだ。
タマタカもライズもサンレモも休み。
それにしても、寒い。
元旦の二子玉川を見てやろうと勢いよく来たものの、人がいない。
そうだ! 初詣に行こう!
ということで、ひとり玉川大師へ。
タマタカ南館と本館の間の通りから二子玉川商店街をガツガツ歩く。
人通りも少なく、寒さが身にしみる。
まずは参拝!
飛躍の年となるように!
玉川大師の地下霊場はパワースポットなんだよ、と言っていた編集長の言葉を思い出した。
ちょっとパワーを頂こうかしらと失礼ながら軽い気持ちで申込み。
住所、氏名を記帳し、100円の灯明料を払う。
スリッパを履き、階段で地下に降りるや、漆黒の闇。
胸が苦しい、心臓が高鳴る。
ちなみに私は、正真正銘の閉所恐怖症。
暗い所、狭い所、怖い話が超苦手。
気持ちを落ち着かせようと自分の置かれた状況を整理した。
真っ暗闇に、ただひとり。
間違いない。
整理しても意味がない。
とにかく前に進まなければ。
両腕を前に出し、広げ、道幅を確認した。
大人が一人通れる程度。
壁を頼りに漆黒の闇を前に進む。
一歩、そして、また一歩、恐る恐る前に進む。
壁が曲がっている。
どうやら左に曲がるらしい。
壁にぶつかるのではないかとヒヤヒヤしながら歩を進める。
明かりが見えた!
ほっと一安心。
壁画があるんだね、へ〜、と多少の余裕も出てきた。
と思いきや、仏像がヌッと現れた!
仏像が睨んでる!
ひーっ!
仏像の前にお賽銭と鈴がある。
お財布から小銭を取り出し、ポケットに突っ込む。
お賽銭を置き、チンチンと鳴らして、手を合わせ、先を急いだ。
また暗闇かよ!
どっち? 右か? 左?
暗闇の壁をペタペタと叩きながら、くねくね曲がる。
暗闇と明かり、不安と安堵、チンチンの繰り返し。
チャリン、チンチン、拝んでダッシュ!
またしても、明かりが見えた。
恐る恐る光に近づく。
おー! 人! 人がいた! 人だよね?
しかも三人家族ではないか!
これは心強い!
道幅も広い。
早足で突進してきた私に気付いて、
母親「お急ぎですか?」
仲良く一緒に進みたかったが、そう言われたら急いで進むしかないではないか……
私「はい、すみません」
モーゼの十戒のごとく、家族を割って、先を急いだ。
涙がポロリ。
数百ある仏像と壁画をチラ見し、とにかく出口を求めて、進んだ。
ソロリ、ソロリ、チャリン、チンチン、スタスタスタ……
階段があった。
登ると、入り口の横に出た。
出口だった。
しばし放心。
力が抜けていくのが分かる。
事前知識のないまま、地下霊場に挑んだ私が馬鹿だった。
編集長を恨む。
記帳場所にパンフがあったので、一部もらう。
これを最初に見ていたら、絶対入らなかった……。